中小企業白書まとめ(2022年版)
2022年4月26日に中小企業庁から「2022年版中小企業白書・小規模企業白書」が公表されました。
2022年版は新型コロナ、原材料価格の高騰、人材不足などの制約の中で中小企業が成長するための取り組みについて分析されています。
こうした資料は政府が中小企業の状況をどう把握しているかを表しています。
自分たちの取り巻く環境を理解することが経営者として大事かと思います。
今回は中小企業白書の内容をざっくりとご紹介します。
概要版PDFの概要
全文は583ページもあるため、概要版を中心に見ていきます。
まずは2022版中小企業白書の概要版に記載してあることを抜粋しました。
2022年の現状分析
- 景況の推移グラフ
- 倒産の状況推移グラフ
- 県別の給付金給付率
- 金融機関の貸出残高推移グラフ
- 業種別の従業員過不足推移
- 外国人労働者数の推移
- 最低賃金の推移
- 原材料価格の推移
- 経営者年齢の分布
- M&A実施状況
- SDGsの取り組み状況
- デジタル化の優先順位アンケート結果
- 新型コロナ感染症の対応状況分析
成長に向けた取り組み分析
- 自社ブランド構築が価格決定力と販路拡大に繋がる
- 従業員の能力開発事例
- 越境ECは引き続き増加傾向だが情報不足に直面している
- 脱炭素化の効果アンケート結果
起業環境
- 起業意識アンケート結果
- スタートアップへの投資額推移/国際比較
事業見直し
- 取り組み状況アンケート結果
- 直面した課題アンケート結果
- 支援機関利用のアンケート結果
経営課題
- 企業間パートナーシップとサプライチェーンの価値向上アンケート結果
- デジタル化の取り組み状況アンケート結果
- 的確な経営課題設計の必要性
押さえておくべきポイント
- しばらく中小企業にとって経済が厳しい状況が続きそう
- 倒産件数は徐々に増えてきている(東京商工リサーチのデータを参考)
- 人手不足が続く。外国人労働者数が減少。
- 最低賃金930円(全国平均)。引上げ幅が上昇中。
- 原油・天然ガス・アルミニウム・銅・木材の価格高騰が顕著。
- 経営者の高齢化が進み事業継承が社会課題。M&Aが近年増加。
- ブランド構築とDXが中小企業に必要。
- 経営資源である人の仕事に対する意欲向上が企業成長の鍵。
- 脱炭素化は競争力強化になる。
- 日本は起業家育成が足りない。
- 企業間連携を望む声が増えている。企業間を繋ぐ支援機関の活躍が期待される。
政府の景気対策などを注視し、時代の波に乗ることが経営者として重要かと思います。