中小企業白書まとめ(2023年版)
2023年4月28日に中小企業庁から「2023年版中小企業白書・小規模企業白書」が公表されました。
起業家および経営者として、メディアを通した二次情報ではなく、政府が公表している一次情報を押さえておくのは重要だと思います。
2023年に日本政府が中小企業をどう見ているか。
昨年2022年は「新型コロナの影響で資金繰りや人手不足が顕著で経済の見通しは厳しい」という論調だったのに対して、2023年は「価格転嫁と生産性向上で賃上げを実現しよう」という論調。
総論のタイトルとページ数
タイトルとページ数で全体像は分かる。
各ページには調査資料や根拠データが掲載されている。
- 足下における現状認識:3P
- 物価高騰:2P
- 人手不足:3P
- 兼業・副業:1P
- 賃上げ:2P
- 価格転嫁:1P
- 設備投資:1P
- イノベーション:1P
- 知財:1P
- GX:1P
- サーキュラーエコノミー(=廃棄物をなくし資源循環型の経済システム):1P
- 海外展開:1
- 地域の包摂的成長:2P
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【テーマ分析①】成長に向けた価値創出の実現:9ページ
- 中小企業の価値創出が日本経済の発展につながる。
- 経営者の成長に経営者仲間との積極的な交流が重要。
- 事業継承で新しい挑戦を促す必要。M&Aが増加傾向。
- 人手不足に対応するため人材戦略が必要。
【テーマ分析②】地域の持続的発展を支える事業者:6ページ
- 地方で小規模事業者による地域課題解決の取り組みが増加傾向。
- 地域課題解決を継続的に複数地域での展開が望まれる。
- 事業者と自治体をつなぐ組織団体が重要な役割。
- 商店街は社会的機能への期待が高まっている。
【テーマ分析③】中小企業・小規模事業者の共通基盤:10ページ
- コスト上昇を価格転嫁する動きが加速。
- 価格転嫁しやすい環境整備に政府が関わっている。
- 経営者の意識が変化しデジタル化への取り組みが増加傾向。
- 中小企業支援機関同士の連携が重要。
- 経営者と支援機関の対話重視の伴走支援が広がっている。
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押さえておくべきポイント
- 課題は物価高騰と人手不足。
- 資源や環境に対する意識が高まっている。
- デジタル×地域課題解決によるイノベーションが期待されている。
- 中小企業を支援する取り組みを強化する方向性。