帽子の社長の講演会
先日、ある社長の講演会を聞いてきたよ。
どの会社かは、画像を見て想像してくださいね。(*1)
その会社は、石川県発祥。でも、現在の本社は東京の赤坂。
僕の義理の父(若いころ、石川県内の銀行マン)は、
「あの会社、積極的な出店をやり過ぎる。銀行から借りすぎ。
もうすぐ倒産して、銀行がナンヤラで、北陸三県では連鎖倒産が起きるだろう」みたいなことを言っていた。
その社長の講演によると、そんな内容にも触れていたみたい。
あるとき、銀行が、意地悪な取り立てをしに来たのだそうです。
あと数日で、売却代金が入るのに、「契約通りの期日に返せ」と。
ほんの10日間のつなぎ融資にも応じてくれない。
取引のある他の銀行に問い合わせても、貸してくれない。
○連鎖倒産はマズイから、このタイミングで潰してしまえとばかりに。(僕個人の印象です。)
その時に、帽子の社長はどうしたかというと、、、
○個人の預金でね、200億円あったのよ。それで返したの。
だそうです。取り立てに来た銀行員はびっくり。僕もびっくり。
そんな億円超えの個人資産は、現金では持っていないもの、と僕は思っていたんだ。
財テクでござい、と言って株を買ったり、土地を買ったり、するものだ、と。
もし彼女が、「財テクでござい」と言って、株とか土地とかの形に変えていたら、
あるいは、「節税でござい」と言って、いろんな商品を買っていたら、きっと破産していたね。
彼女はきっと、
○税金は売り上げのたった年度に納める。
○当面使わないお金は、銀行の定期預金にしておく、という考えなんだな。
僕はそんな考え方に、激しく同意だ。
ところで、税理士の仕事をしていると、不動産会社から毎日のように郵便物が来る。
営業マンから直接の電話がかかってくることもある。
でも彼らは、僕に土地やマンションを売りたいのではないんだ。
不動産屋さんが、僕に何の用なのか、というと、、、
○センセイ(僕のこと)の知り合いに、お金持ちがいるでしょう。
○紹介してくれたら、成約したら、手数料○パーセント払うよ。
という内容なんだ。
そして、
○財テクで不動産を買うのは、賢くて、
○現金の形で、銀行に預けておくのは、お人好し。
そんなメッセージを伝えたいみたいだ。
でもなぁ、帽子の社長の話を聞いてみると、改めて思うよ。
○現金を持っているのが、いかに強いかって。
ちなみに、彼女の会社はホテル業を始める前は、不動産業だったらしい。
講演の内容は、高校卒業して以降の、彼女の歩みを淡々と説明するもの。
それを聞いて僕は、この会社は今後とも安泰だなぁ、と感じたよ。
安泰な会社の条件とは、あくまでも僕の主観だけど、
○社長が若いうちは、夫婦の一致。
○歳を取ったら、後継者の成長。
だと思うんだ。安定している家庭には、お金が集まるからね。
彼女の話は、
○若いころの話では、旦那様への信頼。
○今の話としては、「息子が二人いて、どっちかに任せるのよ」とのこと。
いいねぇ。
ところで今回の講演会は、某保険会社が(実質的に?)主催のもの。
この会社は保険とは関係ない講演会も案内してくれて、有り難い。
今回の講演会に参加した意図は、「帽子の社長」の実物を見てやろう、というだけ。
石川県に縁のある僕としては、是非、見ておきたかったんだ。
そうしたら、堅実な経営の話が聴けてびっくりしたよ。
あぁ、あの悪目立ち(!)する新聞の全面広告も、彼女たちの戦略だったのね。
僕の参加した講演会には、会場には空席がちらほらあった。
でもね、数か月後に同じ場所で同じ講演の案内があったんだけど、既に満席。
僕は参加できて、ラッキーだったんだな。
次は12月に同じ場所(東京・日比谷)で、あるようだ。
興味のある人は、聴きに行くといいよ。
*1.このコラムは、埼玉県内の起業者さんに読んでもらいたくて書いています。
もし会社名や社長の苗字を文中に入れると、Google検索に引っかかってしまう。
Googleのキーワードでアクセス数が上がるのは、本意ではないです。
なので、固有名詞は文字としていれずに、書いています。
