2020/09/06 投稿

テレワーク後に気づいた課題と対策事例

彩都総合特許事務所 弁理士 佐原 雅史

当社では、約半年間にわたって職員12名全員のテレワーク化に取り組んできました
今回は、テレワークをスタートした後に気が付いた実体験をご紹介します。

前編はこちら(職員12名全員をテレワークする際に準備したこと)

 

「紙(書類)」が見れなくて業務が止まる

紙を見ることができないことが理由で、想像以上に作業が止まります。
些細な業務でも全体の業務に影響がでる場合もあります。

紙の業務を中途半端に残すより、全業務を電子化することが一番効率的ということが分かりました。
結果、到着した郵便物を含めて業務に関連する全書類を電子化しています。

 

会社のPCが故障すると業務が止まる

貸与したテレワーク専用PCから会社内PCにリモート接続して業務を行っている場合、会社内PCがフリーズしたり、会社内ネットワークに不具合が生じると、在宅で仕事ができない状態になります。
社員が出社しているときは気づきませんが、その頻度は比較的高いようです。
システム担当者が、会社に常駐して会社内PCを強制再起動したり、社内ネットワークをメンテナンスする対応が必要となりますが、小さな会社では情報システム部門がありませんので苦労します。

当社では、会社に予備PCを用意しておき、予備PCでも通常業務を行える環境を整えました。
このようにしておくと会社内の自分のPCが故障しても、予備PCにリモート接続して業務を進めることが可能となります。
その間に、故障したPCを慌てずにメンテナンスできます。

 

会社内PCを個人用にカスタマイズしていると業務が止まりやす

上記の通り、テレワークによるリモート接続では「会社内PCを簡単に交換(移動)できる」ことがとても大切なことに気が付きました。
従いまして、会社内PCを従業員間で共通仕様にしておくと便利です。

 

FAXの送受信ができない

FAXの送受信を紙で処理している場合、誰かが出勤しなければなりません。
社では、FAXを電子データのみで直接送受信できるインターネット方式に変更しました。
在宅からFAXの送受信が可能になります。

 

代表電話を受けることができない

代表電話に応答するために誰かが出勤しなければなりません。
出勤者の人数が少ない場合は、その人に電話応対業務が集中してしまいます。
そこで当社では、代表電話をスマートフォンアプリで受発信するクラウドタイプに変更しました。
これにより、テレワーカーでも、在宅で代表電話を受発信できるようになりました。

また、テレワーカー同士で内線電話(転送)できるようになり、ミュニケーションツールとしても使えるようになりました。
なお、労務管理上、勤務時間外はスマートフォンの電源をOFFにしています。

 

「あうんの呼吸」の意思決定は業務が止まりやすい

「上司に確認する」「社長に確認する」という業務フローでテレワークに突入すると、電話・電子メール・チャット等で確認しなければならず、業務効率が低下します。
オフィスでは、あ・うんの呼吸(なんとなくお互いに確認しあうこと)で簡単に意思決定できたことが、テレワークでは止まってしまいます。
従いまして、できる限り詳細に意思決定ルールを決めることで「単独で決定できる」仕組みに変更する必要があります。

 

まだ隠れている課題が沢山

当社は、業務内容がテレワーク向きであり、従業員が色々と知恵を出してくれたおかげげでテレワークを継続できていますが、それでも日々新しい課題が出てきます
短期的なテレワークはその場の勢いでクリアできますが、長期的なテレ
ワークは想像以上に大変だと思います。
特に小さな会社ほど、オフィスに全員が集まって効率的に業務を進めています。
テレワークの導入は慎重に判断しましょう。

 

テレワークの理念を共有することが必要

一つの会社内でも、テレワークが「できる業務」と「できない業務」が生じます。
つまり、テレワーカーと非テレワーカーが生じます。
この状態を「損得」でとら
えてしまうと、従業員同士もバラバラになってしまいます
経営者としては「何の目的で」テレワークに取り組むのかを、会社の基本方針として全員で共有し、損得を超えて全員のベクトルを合わせることが求められます。

 

思いやりのあるテレワークをめざしたい

当社のお客様は、製造業やサービス業の方々ばかりで、そもそもテレワークの選択が難しい業種となります。
だからこそ、当社のテレワーク活動が、お客様の手足の一部として機能して、お客様の負担軽減の一助となれるよう、これからもトライ&エラーを繰り返して参ります。

このコラムは協議会メンバーが執筆しています。
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