保険屋さんが来た時のはなし。

もう半年くらい前の話だけど、保険会社の営業マンが来たんだ。
税理士センセイ(僕のこと)と是非、一緒にお仕事がしたいって。
話を聴くのは僕にとっても勉強になるから、こういうのは歓迎だ。
このお兄さん、名刺には「マネージャ」という肩書があるけど、実質は個人事業者だな。

話を始めたら、
○節税保険の話
○がん保険の話
と進んで、面白かった。
この兄さんの話で、「いいな」と思ったことは、、、
○僕の反応を見て、提案商品を変えてくれたこと。

「この節税保険の話面白いねぇ」と僕は言っているのだ。言葉の上ではね。
でも、僕の話し方で、僕が興味持っていないということは、受け止めてくれたんだね。
営業マンって、お客の話し方で真意をくみ取るの、それが出来ないと困るよね。

ところで僕は半年間、新入社員として営業の現場にいた。
その時に教えられたことが、
○お客の表情をよく観なさい、
○言葉の表面の意味を鵜呑みにするな、ということ。
この教えは「解ったの五段階」とか呼ばれていたよ。

日本語で「わかった」というのは、意味がいろいろ。
商品の売り込みの場合には、
①貴方の話はワカラン、もうこの話は止めようよ。
という場合も、「わかった」と言われることがある。他には、、、
②言ってることは判るけど、自分には興味がないよ。
③興味を持って聞いたけど、自分には関係ないよ。
④自分に利益のある話だけれど、今は必要ないよ。
⑤いい話だ。いますぐその商品を買いたいよ。
の五段階がある。
営業活動をするときには、お客様がどの段階にいるのか。
どんな意図で「わかった」を口にしているのか、
読み取らなくちゃいけない。
それが、⑤の「わかった」を引き出すための、近道なんだ。

「解ったの五段階」という言葉は、会社の新人研修会で習った言葉
会社に属していると、こういった集合研修も受けられるし、先輩・後輩の教えあいもある。
ビジネスに必要な知識を、タダで教えてもらえるわけだ。
それが、個人事業者になると、そういう有り難ーい環境を与えてもらえなくなる。
寂しい限り。

でも「寂しいな」と思う人が集まれば、楽しくなるんだ。
税理士の世界だと、税理士会という集まりがあって、そこで知識の共有が出来る。
さらには、税理士同志の集まりで囲碁部とかソフトボール部みたいな、少人数のも作られている。
というか、少人数の集まりを作るよう奨励されているみたいだ。
税理士の世界は、人数が沢山いる。全国で7万人。さいたま市内だけで約1000人もいるんだ。
そんなに人数がいれば、相性の合う、似たような関心で仕事をしている仲間ともめぐり逢える、かもね。

では保険屋さんの場合は、どうなんだろう。
まぁ、「保険屋さんの寄り合い所」みたいなものがあるといいねぇ
そして、どう営業したら新規の契約が取れるか、相談する。そんな場があるといいね。

と、思っていた。そうしたら、そういうの、あるんだ。
昨日、さいたま起業家協議会の「つながるサロン」に行ってきたんだ。
そこで、話を聞いてきたんだけど。
会員の河原さんが保険屋さん同士の交流会を作ったって言っていたよ。
設立から1年半で、既に会員は数十人いるらしい。会費制。
そういう場所に、同業者が集まって、意見交換すると勉強になるよ、きっと。

ちなみに、「つながるサロン」は、言わば会費無料(廉価?)の交流会。
集まってくる人の業者は、雑多。異業種。
同業者としてのアドバイスはできない。でも、役に立つことはあるよ。
僕は保険屋さんの訪問はもう、開業以来15年、いろいろ受けている。
だから、僕も兄さんについて、教えてあげたいことはある。
交流会のような場で会ったら、お酒飲みながら教えてあげるよ。

というわけで、保険のお兄さんを「つながるサロン」にお誘いしたいのではあります。
でも、お兄さんにとっては、そういう誘いはきっと、想定外のはず
あのお兄さん、この文章読んだら、どう思うかな? 連絡くれると嬉しいんだけどな。

このコラムは協議会メンバーが執筆しています。
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