人生・企業における坂道

人の長い人生の中には調子の良い時も悪い時も嬉しい時も悲しい時も怒りを覚える時もいろいろな状況に直面します。
それら様々な局面を超えて今が在り、これから時は進んでゆきます。

<上り坂>
これは人生でも仕事でも絶好調の状態だと思います。
何をやっても上手く行く、想い通りに事が全てワクワクしながらいろんなことにチャレンジする。
成果も出ます。
人生においても仕事においても一番輝く時です。

<下り坂>
これは調子悪く、何をやってもうまくゆかず判断したことが全て裏目に出るような状態で将来への不安が増して心穏やかでない状態です。
焦ってしまい、いろいろなことにチャレンジするも全て的を得ていない為結果が伴わないという状態が続くことです。

<まさか>
これはその言葉とおり「まさか、こんなことが起こるとは・・・」と誰も予想もしていない状態が突然現れることを指しています。
これは人生においても会社経営においても何度も遭遇することになります。

特に会社経営においては上り坂、下り坂の様な数年かけてその兆候が見えて手を打つ事が出来る事象に比べて意外と頻繁に起こるのがこの「まさか」なのです。

ICSTの例でいうと事業発展計画の18頁にある「ICSTの成長の軌跡・・」にも一部記載しましたがこれまで大きな「まさか」は5回経験があります。
勿論、この他にも数多くありますが・・・・

<1つ目のまさか>
第3期2007年ロシア代理店M&A

創業3年目ロシアビジネスがほぼ100%であった頃、当時のロシア代理店が元の職場である企業にM&Aされて100%現地法人となり、ロシア国内免許変更により6カ月間発注が止まりました。
このまま会社無くなるのではないかと北浦和のインキュベーションで一人不安な日々を過ごしていました。

<二つ目のまさか>
第9期2013年不良品の発生

ロシアへ出荷した新製品の振動部摩擦熱による異臭発生という大トラブルが起こり、交換用12,000台をエアロフロート1機チャーターして送りました。
その努力の甲斐もなく結局、この新商品は日の目を見ることなく消えました。
当然この期は初の営業赤字を計上しました。

<三っ目まさか>
第11期2015年ロシアRu 大暴落

2014年にロシアによるクリミア接収に対する世界中のロシア経済制裁の結果、一気にロシアルーブルが大暴落しました。
それまで1$=26-30Ruがワースト1$90-100Ruと大暴落したのです。
これを機にロシア1国依存を分散する為、国内売上増方針へ変更して、全員で国内売上増へ向けて努力しましたが、それから5年間は国内売上を上げてもロシア売上が下がるという踊り場の5年間となりました。
3期連続経常赤も計上しました。ここが一番苦しい経営状態であったかと思います。

<四つ目のまさか>
第16期2019年新型コロナウィルス感染拡大

2019年に生じた新型コロナウィルス感染拡大により流通も商品群も大きく変化しました。
これを機にICSTは「ガンタイプ非接触体温計の国内初認証」という事に一点集中することにより、この危機を逆手に取り第17期上期赤字からV字回復のきっかけを掴みました。
皆さんの記憶も新しい事と思います。

<五つ目のまさか>
第18期2021年ロシアウクライナ侵攻

ロシアのウクライナ侵攻により更にロシアビジネスが急速に冷え込みピークで6億円あった売上げは5,000万円程度まで凋落しています。
この4つ目と5つ目の「まさか」が逆であったならICSTはここに存在していないかもしれませんし、皆さと共に仕事をしていることは無いかもしれません。

この様に、企業も人も「まさか」が生じたときにどのように対応するかでその先が大きく変わります。

「まさか」の時に人として経験と勘を活かした判断とその決断を下す胆力が物を言うのです。

このコラムは協議会メンバーが執筆しています。
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