2018/12/26 投稿

売掛金の回収に失敗しないために知っておくべき事

武蔵浦和法律事務所 代表弁護士 峯岸孝浩

起業すると,取引先が売掛金を支払ってくれないなどトラブルに巻き込まれることがあります。泣き寝入りしないよう「証拠」をそろえて予防しておくことが大切です。

民事訴訟では,真実ではなく証拠の有無が問題になります。残念ですが真実が勝つとは限らないのです。神様であれば真実を見通せるでしょうが,裁判官は人間ですので証拠から判断するしかないからです。

 

では,どのような証拠があればよいのでしょうか。

いわゆる「証言」は証拠力が低いです。言葉は形に残らないため,発言内容を変えて嘘をつけてしまうからです。

証拠力の高い証拠の代表例は「書面」です。言葉とは違い形に残っているので,内容が変わらないからです。

代表例は「契約書」や「注文書及び受注書」です。こちらから一方的に相手に送ったものでは足りず,相手が了解したことがわかる書面が必要です。

 

「内容が変わらないもの」であれば書面でなくても構いません。メール,写真,録音,録画でもOKです。もちろん,偽造により内容を変えられてしまう危険はありますが,言葉に比べれば内容が変わる可能性は低いです。

ただし書面といっても,「自分に有利な内容の自分で作成したメモ」の証拠力は低いです。自由に内容を変えられるという点は,言葉と同じだからです。

 

真実であっても証拠がなければ敗訴してしまいます。

乱暴な言い方ですがわかりやすく説明すると「民事訴訟は証拠ゲーム」と言わざるを得ません。そのため,契約書など証拠力の高い書面を確保しておくことが大切です。

このコラムは協議会メンバーが執筆しています。
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